ゲーム開発

【Unityでソシャゲを作るならこれ】必ず採用すべき「BaaS」7選

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自分でソシャゲを作ってみたい!

ゲーム開発に興味がある人は、一度はこのように思ったことがあるのではないでしょうか?

ただ、「実際にどうしたらいいのかわからない」「作ってみようと思ったけど挫折した」という人も多いと思います。

ソシャゲは企業が作るイメージがありますが、個人でも作ることは可能です。

よく実装されているランキング機能やログイン機能などは、BaaS を使うことで簡単に実現できます。

もしすべて自分で実装しようと考えていた人は、これを機に BaaS の導入を検討してみてください。

では、さっそく見ていきましょう。

フロントエンドとバックエンド

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まずは基本的な話として、フロントエンドとバックエンドについてです(知っている方は読み飛ばしてください)。

フロントエンドは、ユーザーの目に触れる部分のことをいいます。

例えば以下の内容です。

  • 画面のレイアウト
  • メッセージやボタンなどの部品
  • フォントや色

バックエンドはその逆で、ユーザーの目に触れない部分のことをいいます。

例えば、以下の内容です。

  • ランキングを決める機能
  • ログイン機能
  • アイテムの管理機能

いくら見た目がかっこいい UI をつくったとしても、バックエンドがちゃんと実装されていなければ、まともに動かないというわけです。

バックエンド開発はゼロからやると大変

ログイン機能やランキング機能などをつけようと思うと、自分で実装する必要があります。

ざっと洗い出すだけでも以下のようなタスクがあり、とても大変です。

  • 機能設計
  • 実装、テスト、バグ修正
  • データベース管理、サーバー管理
バックエンド開発に時間を取られて、全然ゲームが完成しない…

すでにゲーム開発の経験がある方なら、こんな経験もあるのではないでしょうか?

実現したいことはあるのに、時間ばかりかかって完成しないのはつらいですよね。

ここで役に立つのが「BaaS」です。

BaaS とは

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BaaS(Backend as a Service) とは、バックエンド開発を楽にしてくれるサービスのことです。

ログイン機能やランキング機能など、自分で実装するのは大変なものも、API を呼び出すだけで実現ができるようになります。

なので、実装とテストも最小限になり、品質の高いゲームを最短で仕上げることができるというわけです。

無料枠も広いので、採用しない理由はないですね。

ただ「BaaS」といっても世の中にはたくさん種類があるので、本記事に7つをまとめました。

採用すべき BaaS 7選

結論からいうと、以下の7つです。

① PlayFab

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PlayFab(プレイファブ)」とは、Microsoft が提供している BaaS です。

ゲーム開発に特化されていて、詳細なログの確認や分析が簡単にできるのも特徴のひとつです。

また、「初回ログイン時に、ボーナスを付与する」といった処理もノーコードで実現できる機能が提供されているのも嬉しい点です。

Game Manager と呼ばれる管理画面も見やすく、直感的に使いやすいと感じました。

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マルチプラットフォームに対応しているので、スマホゲームだけでなく、ニンテンドースイッチなど家庭用ゲームなんかにも使うことができます。

公式ドキュメントによると、10万ユーザーまで無料で使用できます。

迷ったらとりあえず PlayFab を選んでおけば、間違いないでしょう。

始め方は「【初心者向け】PlayFabの始め方【環境構築から初回ログインまで】」で解説しています。

② Firebase

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「Firebase(ファイアベース)」は、Google が提供している BaaS です。

料金は無料枠があるので、お試しで使うことができます。

詳細は公式ドキュメントの料金ページを参照してください。

ログイン機能やデータベース、プッシュ通知などの機能はありますが、ゲーム開発に特化されているわけではないので、機能は限られます。

必要最低限の機能で問題ない場合は、採用を検討しても良いかもしれません。

③ NCMB

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「NCMB(ニフクラ mobile backend)」は、富士通クラウドテクノロジーズが提供している BaaS です。

ホームページやドキュメントにはかなり力を入れていて、始めて使う人でも迷うことなく進められるようになっています。

今回紹介する BaaS の中でも、ダントツでわかりやすいです。

Firebase と同じようにログイン機能やプッシュ通知などは使えますが、ゲーム開発に特化されていません。

無料枠があるので、お試しで使ってみてもいいかもしれません。

④ Game Server Services

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公式サイト:https://gs2.io/

Game Server Services」は、Game Server Services 株式会社が提供している BaaS です。

また、「GS2」とも呼ばれます。

とにかく機能が豊富なのが特徴で、ログイン機能やアイテム管理だけでなく、ミッションやクエスト、経験値などもあります。

また、ドキュメントもソースコードとセットで非常に丁寧に書かれていて、迷うことはなさそうです。

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料金も、過去12か月間の売上高の合計が1000万円未満であれば無料で使えます。

たくさんの機能を実装したい人は検討してみてもいいですね。

⑤ Epic Online Services

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「Epic Online Services」は、Epic Games が提供している BaaS です。

ゲームエンジンである Unreal Engine を提供している会社ですね。

世界的に有名なゲーム「Fortnite」にも Epic Online Services が使われているため、かなり大規模なゲームにも対応しています。

C# SDK も用意されているので、Unity でも使用できます。

ただ実装サンプルが少ないので、採用するなら実装に時間がかかりそうです。

完全無料で公開されているので、規模が大きくなっても安心なのはありがたいですね。

⑥ Gamebase

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Gamebase」は、NHN JAPAN が運営する NHN Cloud に含まれる BaaS のことです。

機能としては、ランキング、SNS 認証、アプリ内決済などがありますが、アイテム管理はないようなので、自分で実装する必要があります。

Unity SDK の公式ドキュメントがとても丁寧に書かれているため、迷うことなく進められますね。

料金は、月間のアクティブユーザーが 30,000 以下なら無料で使えます。

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趣味で使う分には十分な容量ですね。

⑦ Backendless

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公式サイト:https://backendless.com/

Backendless は、ツール名と同じ会社名 Backendless が運営している BaaS です。

こちらもゲーム開発に特化されているわけではないですが、ログイン機能やリアルタイムデータベース、プッシュ通知の機能が用意されています。

他の BaaS ではあまり見ない「メール送信」の機能もついていたりします。

C# SDK が用意されているので Unity でも問題なく使用できますが、難点としてはまだ日本語化されていない点です。

管理画面はオシャレでとても使いやすいので、今後に期待できそうなサービスと言えます。

気になる人はZenn の記事でさらに詳しく解説しているので、もしよければご覧ください。

おまけ:Kii Cloud

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公式サイト:https://developer.kii.com/

Kii Cloud」は、Kii株式会社が運営する BaaS です。

ユーザー管理やデータ管理、プッシュ通知などある程度の機能はそろっていますが、Unity SDK を見ると2018年にサポートが終了していました。

iOS SDK や Android SDK、REST API の開発はされているようなので、Unity 以外では使える可能性はあります。

気になる人は公式ドキュメントをチェックしてみてください。

さらにおまけ:Unity Gaming Services

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Unity Gaming Services とは、ゲームの開発からリリース後の運用までに必要な機能を、ひとつのサービスにまとめたものです。

詳しくは「Unity Gaming Services とは?匿名ログインと Cloud Save を試してみた」の記事で解説しているので、こちらを参照してください。

まとめ

Unity でソシャゲをつくるなら、採用すべき BaaS を7つ厳選して紹介しました。

このブログでも紹介している通り、私のオススメは「PlayFab」です

Microsoft が提供しているため突然のサービス終了になる確率が低いですし、ゲーム開発に特化されています。

管理画面もとても使いやすいので、直感的に操作もしやすかったです。

このブログを読みながら手を動かしていただければ、PlayFab のよさに気づいていただけると思います。

まずは PlayFab を試しに触ってみてください。

最後にもう一度、BaaS をまとめておきます。

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